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float, trad and depth|西川恭
品番:PMCP-001
税込価格 \1,800
発売中(2001/8 Released)
- uscita
- 忘却炉
[MP3]1MB
- エーテル、笑う
- 恍惚の季節のまま
- Miss Clarke and The Computer
- イクドモイクの魔法
- 消失するmetonymy
- depth ― 偶然という標もない
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その言葉にならない剰余こそ――
西川恭の音楽は、何よりもまず、アクースティック・ギターの美しさとヴォーカルの繊細さで聴く者の耳を捕える。切れ味のいい、それでいて柔らかなギターは、ペンタングル、フェアポート・コンヴェンションといった最良の英国トラッド・フォークを思い起こさせるし、歌声と詩から漂ってくる知性は若き日のポール・サイモンを偲ばせる。といって、西洋の輸入一辺倒というわけではなく、メロディが喚起する微妙ななつかしさは、たとえばイングランドの鄙び方というよりも、むしろ宮沢賢治の世界の鄙び方だ。サウンド全体を覆っている淡い憂鬱は、若さの特権である上質のナルシシズムに彩られているようでもあり、と同時に、あらかじめ枯れているような不思議な渋みを感じさせもする。
でも結局、そうやって固有名詞や形容句を並べたところで、西川恭の音楽を説明した気にはなれない。言葉の足し算の和よりも、大きなものがそこにはある。その言葉にならない剰余こそが、西川恭の神髄なのだろう。●柴田元幸(翻訳家/東京大学助教授・英米文学)
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